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八田家長屋門・米蔵Hattake Nagaya Old Japanese Style Warehouse Hattake Nagaya Old Japanese Style Warehouse
Information
所在地 | 日本、広島県廿日市市玖島4363 |
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日本らしい景色を伝える大木造建築 八田家長屋門・米蔵
国道294号線を走っていると目に入る、ひときわ大きな木造の建造物、それが観光名所、八田家長屋門・米蔵です。その姿は、まるでそこだけ時の流れが違っているよう。とりわけ田んぼの稲が青々と茂っている季節は、タイムスリップしたような気持ちになるほどです。
八田家は、ここから 広島市辺りまで拡大した所有地をもち、 その資産は一県に値するほどであったと伝えられるほどの大地主。それゆえ、文政 10 年(1827 年)に建てられた長屋門は、瓦葺き平屋建て(長屋は2階建て)で、一部はケヤキ造りという豪壮なもの。米蔵は梁間8m、桁行20m2階だてと、こちらもかなりの大規模なもので、その高さ一杯に米俵が積んであったと想像すれば、当時の八田家がどれほどの豪農であったかがわかります。
明治の時代になると、明治新政府は藩を廃止し、地方統治を中央政府の管轄のもと府と県に一元化して行う、廃藩置県を断行。今で言う行政改革ではあるのですが、急激な改革に今後の暮らしへの不安を抱いた農民たちが広島城で、そして各地で騒動を起こすようになってしまいました。(武一騒動)もちろん、広島でも屈指の豪農であり、その富を体現していたとも言えるこの八田家長屋門・米蔵にも農民が押し寄せたのだそうです。門柱にはその時に農民が手にしていたナタか斧で切りつけられたあとがあるので、じっくり探してみてくださいね。
歴史的にも建築としても貴重な八田家長屋門・米蔵ですが、そよそよとそよぐ稲と、白壁の門に堂々とした木造建築は、今は少なくなってしまった日本の風景をカメラにおさめられる、おすすめの撮影スポットです。
お天気の良い日にはぜひカメラを持って、おでかけしてみてくださいね。